ママのための性教育のお話~世界の避妊法~
世界にはいろいろは避妊法があることをご存じでしょうか。どのような避妊法があるのか、その一部をご紹介します。
【避妊インプラント】ホルモンの含まれている小さなプラスティックのスティックを、上腕の内側に埋め込む方法。
【避妊注射】ホルモン剤を3か月に1回、注射する方法。
【避妊パッチ】皮膚に貼りつける方法。ホルモンは皮膚から吸収される。
【避妊リング】プラスティックで出来た輪状の避妊具で、膣に挿入して使用する。
これらは日本では承認されていない避妊方法です。「世界にはこんな方法もあったの?!」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
日本で使用できる避妊方法は、主に以下の方法です。
【経口避妊薬(低用量ピル)】飲み薬による方法。医療機関で処方してもらう。初診にかかる費用は8,000円くらい。その後は1か月に2,000円~3,000円くらい。飲み忘れがなければ99%以上の避妊効果がある。
【子宮内避妊具(IUD、IUS)】子宮内に小さな器具を入れる方法。避妊効果は99%以上。IUDは1回2~5年間の避妊ができて約4~5万円。IUSは1回最長5年間の避妊ができて約7~8万円。
【コンドーム】安価で手軽で実行しやすく、性感染症予防もできる。避妊効果は82~98%。
【不妊手術】卵管あるいは精管を手術によりふさぐ方法。避妊効果は極めて高いが、再び妊娠できる状態には簡単には戻せない。
日本では選択できる避妊法が限られていますが、限られた中でも自分に合った避妊法を選択できるといいですね。どの方法にもメリット・デメリットがあります。よく確認し、婦人科にも相談して、ご自分に合った方法で、妊娠についてコントロールして頂ければと思います。
避妊しなかった、避妊に失敗した、性暴力などのアクシデントの際の、最後の手段は緊急避妊です。
【緊急避妊法】緊急避妊薬を内服する方法(72時間以内)、子宮内避妊具(IUD)を子宮内に入れる方法(120時間以内)がある。医療機関の受診が必要。
「子どもを持つか持たないか、子どもを持つとしたらいつ持つか、何人持つか」、女性は自分で決める権利があります。そして「安全な妊娠や出産」をすることも、「生まれた子どもが健康に育つ」ことも、「一生を通じて性と生殖に関して健康である」ことも、私たちの権利です。それを「性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ)」といいます。
避妊について話すのは恥ずかしいとか、相談しにくいと感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。でもそんなふうに思わないでいただきたいです。避妊についての知識やスキルを得ることは、私たちの権利で、幸せに健康に生きるために大切なことです。